ひきこもり経験者の日記連載『すぐそこにあること』

ひきこもり経験者のブログ「すぐそこにあること」

連載No24「疑心暗鬼の対人関係」2015年12月1日

11月8日こども若者応援団主催の講演会が終わった。
 
 残念ながら僕は参加できなかった。体調を整えたつもりだったが、当日はあまり眠れなく、起きたらフラフラでめまいがした。それでも、行って挨拶くらいはと思ったがそれもままならなかった。
 
 これを書いているのは翌日で自己嫌悪たっぷりの朝だ。
 
 フェイスブックをみたら楽しそうな講演会、それに僕は一応こども若者応援団の事務局となっており、責任者のつもりだから行かねばならぬという思いもあった。
 
 おそらくだけど、こういう時って自分が気にしてるほど他者は気にしてないんだと思う。いわゆる自意識過剰ってやつだろう。
         


前回9月23日の不登校をテーマにした講演会の時はずいぶん体調が良かった。偶然なのか、僕がゲストで呼ばれるからなのかわからないけど。だから今回は役目の無い初めての講演会だから、気が乗らなかったのかもしれない。こんな事書くとずいぶん自分でもわがままな性格だと感じるけど。うーん。どうなんでしょうかね。

そういう、何とも言えない気分ですが、前回の講演会では時間の関係と慣れない事もあり主張したいことがあったので書きます。
 
 やはり不登校最大のデメリットは対人関係の空白の一言ではないか。
 それに僕はいじめられていたから、人間不信に陥った。
 
 当時を思い出しても学校生活というのは本当に視野を狭くさせる。学校にしか居場所がない。他に習い事をしていたけど親に行かされた居場所であり、その場でもいじめにあっていた。つまりそこには居場所は無かった。だから、学校が世界のすべて。そこで教師や同級生に裏切られたら、世界中の人はもう僕の敵というか、この世の僕を救ってくれる人なんていない。こんな感じで絶望感をたっぷり味わった。

そして学校からドロップアウトした僕が真っ先に感じたことは「僕は終わった、将来はホームレスだ」 そんな人間不信と絶望感を思春期に味わった僕だから、8日の講演会に出られなかったことは、皆をがっかりさせたんじゃないのか。幸いに応援団では僕のことを思ってくれてる人が多い。だから余計に。その想いは強くなった。
 
 このような学校生活を経て人を信頼できない僕は日々の生活においても、僕のもとから皆去っていくのではと戦線恐々としている。もともと人付き合いが苦手な僕が最近フェイスブック友達が55人ツイッタ―で100人前後、それ以外にも応援団のメンバー。この2年半で急に人付き合いが増えた。もちろん、皆去って行くとは思わないけど、例えば、メールの返信が普段より遅かったり。同様にLINEの返信が遅いと、「あ!何か相手にしつれいなことをしたかなとか」「関係は終わったのかな、もう必要とされていないのかな」とかなりネガティブな思考に陥る。またごくごく普通の交流でも言葉の裏を勝手に読み、これは嫌われた!疲労時には思ってしまう。(被害妄想ですかね())それに不登校になって家庭教師、カウンセラーが家に来たけど金銭関係だから、その費用にたいして僕にどのようなメリットがあるのかという発想が強かったので、今でも対人関係において、相手は僕にとってどのように動いてくれるのかという身勝手と思える考え方がある。同時に人と交流するにはお金が必要だという発想が極めて強い。今でも有料のカウンセリングをうけているので、人と話すにはお金が必要なのでは、カウンセラーは心配してくれているけど結局はお金目当てなのかなという考えが頭の中をよぎる。だから人との交流は疑心暗鬼だし頭のなかではかけひきのような考えが常にある。
 
 そんな感じ過ごしてきた10代、20代だった。しかし、金銭ではなくフラットな人との関わりにより人を疑うと言った発想はずいぶんなくなってきた。それは、この2年の間に関わった人たちが僕を裏切るようなことは決してなかったし、学校生活とは真逆でどれだけ人に救われたかという思い出でいっぱいだからだ。       

一例だけど、講演会の前日ある人に泣きついた。「体調がすぐれない」とそうしたら、「笑顔だよ、笑顔。笑っていれば心も前向きになる」、とっても暖かい言葉を頂いた。心が弱ってる時にこんな言葉をかけてもらったから心の底から嬉しく思った。

また、講演会の後日も心配してくれる心温かいメールも届いた。

このように、色々な人に励まして貰ったり、応援団では役割を頂き、泣きごとを聴いてもらう、相談に乗ってもらう。このような経験を経て少しづつ人との関わりに自信が持ててきた。
 
 だからといってこれからすぐに人を信頼することは正直まだ怖い部分はある。しかし、このような恵まれた経験から人を信じるという前向きな気持ちになりつつある。

  ヘルスプロモーション推進センター代表医師 岩室神也先生のアドバイスによりこのようなブログを作成することが出来ました。心より感謝致します。