ひきこもり経験者の日記連載『すぐそこにあること』

ひきこもり経験者のブログ「すぐそこにあること」

2018-01-01から1年間の記事一覧

みんな違う趣味 ~主観と人の関わり~

いい服を着るのが好きな人もいれば、おいしいご飯を食べるのが幸せの人も、走るのが好きな人もいます。人にはそれぞれ趣味があって、つい、楽しいから、この楽しさをわかってほしいって気持ちから、一緒にやろうって誘う気持ちはよくわかります。僕の趣味も…

就労支援に嫌悪感を抱く理由

80年代後半、冷戦が終結に向かい、共産主義の終焉と同時に資本主義社会が世界を覆った。 現在、貨幣経済の中で、生きていくためには、どこかで働いて賃金を得るか、起業して収益を得る、ないしはフリーランスで稼ぐ。そういった社会構造がある中で、「ひき…

承認欲求と飲み会

皆さん、飲み友達っていますか。ちなみに僕はいません。もちろん飲みに行こうよ!と言えば心よく承諾してくれそうな人たちは多いのでありがたいです。 〇承認欲求の是非 数年前からアドラー心理学「嫌われる勇気」が僕のバイブルになって以来ずっと、承認欲…

早起きは地上の常識

〇たった一か月の経験 おかげさまで、無事「ひきこもる心を理解する」講演会が終わった。遠方からのご来場心より感謝致します。また受付を手伝って下さった方他に御礼申し上げます。 僕自身、講演会を主催してみて、いろいろなことが分かった。事前準備のチ…

ひきこもりの定義とは

僕は市民活動『ひきこもり発信プロジェクト』を逗子で展開しひきこもりについて考え続けている。 今までひきこもりの定義や言葉そのものに注目したことはなかった。ひきこもり当事者の声に「ひきこもりという定義の曖昧さがひきこもり理解を妨げており、飢餓…

嫌われる勇気以来の衝撃

丸山康彦氏の不登校・ひきこもり理論は僕にとって、『嫌われる勇気』アドラー心理学以来の衝撃だった。 〇講演企画にあたり 昨年、ひきこもりをテーマにした講演会を企画するにあたり、どのようなテーマにしたら来場者に喜んでもらえるのか考えた。 ひきこも…

不登校になった僕だから経験したこと

僕は不登校のため高校進学が同級生と比較して3年くらい遅かった。そして大学受験は4年遅れた。そのため予備校に入学したはいいが、共に学ぶ生徒のほとんど年下だった。予備校にはチューター制度というのがあり、大学生の予備校OB・OGが無料でわからないとこ…

不登校になってかわる周囲の態度

「よく来たね!」最近これを言われるとたまらなく嬉しい。これは僕がひきこもりを受け入れた証だ。 〇1番嫌だった事 僕が不登校だったころ、一番嫌だったのは「不登校扱い」されることだった。僕が学校に通ってるとき「不登校」はみじめな落ちこぼれという…

ひきこもりは就労支援で解決できるのか

今尚ひきこもり支援の中心は就労支援だ。僕がお世話になってる某支援先でも当初「あなたはどのくらい働けるのか」と問われ「週30分」と言えば、社協の折込作業がある。そんなアドバイスを受けた。 僕はとても不愉快だった。当時、僕は精神疾患から回復過程で…

誰にも言えなかった辛い過去~市民団体を立ち上げた理由~

僕の父親は精神疾患だった。僕が不登校になり高校進学せず在宅学習をしていたおおよそ20年前。父親が精神疾患を患い、様々な問題や課題を抱えていた。父は、母に当たることでかろうじて精神状態を保っており、子どもの立場としてそんな両親を見るのは辛かっ…

番外編 絶望から希望へ~ひきこもり体験を共有しようと思った理由

不登校だった僕は4年遅れの大学受験にトライした。学習のブランク、中学から高校までの空白、その空白により就職への不安。追い詰められる中、僕は必至で努力した。不登校渦中の体力の低下の改善、昼夜逆転から朝方に変更。電車内で過呼吸になり、電車を克服…

幸せの溜めができた理由~逗子30’sの活動に参加して~

バックナンバーNo7(2014年7月号)に逗子海岸の花火大会に参加した感想を書いてる。たった一人で参加した孤独感、恋人がいないことの虚無感を改めて感じ、ネット上の配信サイトで人と関わるほうが孤独ではないといった趣旨だった。 今、ようやく思い出せるほど…

連載No51 「数秒の遅刻を許せなかったあの頃」2018年4月1日

〇よみがえった過去の記憶 先日、お気に入りのデニムの丈を短くするために洋服リフォーム専門店に行った。トレンドに沿って少しデニムを短く調整しようと数センチ裁断してもらうことにした。翌日、仕上がりを受け取りに行ったらお店の人に「誤ってお客様の指…

連載No50「絶望のひきこもり体験」 2018年3月1日

ようやく大学に合格した。4年遅れの大学生。僕が志望していた大学とはまるで偏差値の違う学校だったけど、ここから頑張れば同級生たちと遅れを取り戻せるのかもしれない。そう考えていた大学合格の瞬間だった。しかし、そう考えていた大学生活も、つかの間で…

連載No49「不登校・ひきこもりは社会の問題」2018年2月1日

〇親の本音 (子どもが働くのを)「いつまで待てばいいんだ」。これは昨年6月リロードひきこもり親の会で、ある親による発言だ。僕には「親が死んでから生きていく覚悟はあるのか」と問われ、「無い」と正直に答えた。 〇親自身を苦しめる言動とは 3月4日林…

連載No48「不登校児童たちが支えている学校制度」~金八先生を見て考えたこと~ 2018年1月1日

学校で起こる共通の出来事 無料動画サイトYouTube(ユーチューブ)で金八先生を見ていた。1979年に始まった武田鉄矢扮する坂本金八と生徒役の子ども達が学校内外で様々なトラブルーいじめ、妊娠、暴力、LGBT等-を乗り越え無事に中学を卒業するまでの物…