ひきこもり経験者の日記連載『すぐそこにあること』

ひきこもり経験者のブログ「すぐそこにあること」

人はどこまで分かり合えるのか

皆さん、価値観の相違を理解できるだろうか。僕は、最近親御さんと子どもの価値観の差異について考え続けてきた。今号では、人は分かり合えるのかについて考えていきたい。

○売却という概念は消えた

 

「本」を読み終わった後どうするのだろうか。

 

本棚に並べておく人、フリマアプリ『メルカリ』で売却する人、処分する人。

 

近年では、スマートフォンを使用し、電子書籍で本を読む人も少なくない。

 

 そのため、読み終わった本をどうするのかといった考え方さえなくなっているのではないか。

 ここでは「本」を例えに出したが、トレンドの断捨離や物を極限まで減らして暮らす『ミニマリスト』という概念まで登場した。

 

○物は所有しない

 

 昔は、物を大切にすることが尊い価値観であった。

 

 現在では、物を「所有」することに価値を置くのではなく、「使う」ことに価値観が移行している。

 

 そのため、物は使ったら、『メルカリ』で売却するか、処分するということが当たり前の世界になっている。

 物が少なかった戦後、物を大切にする価値観が浸透するのは当然である。

 

 一方で、物が溢れ、物に対する価値が相対的に減った現在、物を所有することに価値はなくなっている。

○テレビがない世界

 

 さらに現在の価値観では、新聞は読まない。

 

 音楽はひと月千円程度支払い、6000万曲を自由に聞ける「サブ・スクリプション(月額定額制)」で聞く。

 

 それにとどまらず情報はインターネットで取得するのでテレビを所有しない。

 

 このように、時代は大幅に変化している。

 

 ここでは、世代間価値の相違について言及した。

 

 同世代でも、趣味の違い、得意不得意で価値観は変わるのだろう。

○他者理解は困難

 

 僕自身、スマートフォンで検索したり、学んだり、コミュニケーションをとることは、何不自由なく出来る。

 

 また、バイクで移動することには不自由がない。

 

 一方で、スマートフォンが全く使いこなせない人もいる。

 

 技術的にバイクに乗れない人もいる。

 

 そういった人を見ると、理解することが難しい。

 

 だから、僕が苦手な早起きや運動を、他者が「なぜそれくらい、できないのか」と言われても不思議ではない。

 このように、自分と他者の間では考え方、概念そのものが違う。

 

 僕が正しいと思う事が相手によってはそうではない。

 

 話を聞いても人は、自分の体験をベースに話を聞くことが多い。

 

 だから他者の考え方、価値観を理解できない事もあるだろう。

 

 人を理解することはとても難しい事なのだ。