ひきこもり経験者の日記連載『すぐそこにあること』

ひきこもり経験者のブログ「すぐそこにあること」

寄稿No1「自殺問題について」 2013年9月1日

最近の報道にて、自殺者が年間に約3万人から少し減少したといわれている。私自身が現在精神疾患を患いそのことから自殺については想いを巡らせた夜もあった。
 


 『五体不満足』で有名な乙武氏が自殺について自らのブログにて、多くの自殺者がいる状況を「社会による殺人」と乙武氏は呼んだ。さらに乙武氏は、死を積極的に選んだのではなく、選ばざるを得なかったと書いている。この「社会による殺人」という言葉には気づくことが多くあった。つまり、自殺に追い込んでいるのはこの私を含めた我々が形成した社会であり、また、この「社会による殺人」という言葉から私は、不幸にも病で亡くなる方、事故で亡くなる方と自殺は(様々な異論があることを承知の上で)同義であると考える。
 


 憲法25条には生存権が明記されており、国家が最も守らなければならない人の命であるはずの問題。繰り返し述べるが年間に約3万の自殺者がいるということは、その亡くなった方の遺族の数はその数倍になり、多くの人々が絶望という言葉では言い尽くせない喪失感を抱えているであろう。


経済的には豊かで一見幸せそうに見える我が国日本にこのような大問題があることを認識し共有し考えるという国民的コンセンサスを形成し、国民・国家を巻き込んだ大議論になることを切に願う。